LAPRASのミッション「最善の選択肢をマッチングする」を調査してみた(前編)

LAPRASのミッションについて

こんにちは。LAPRASのPMMをしている長廻と申します。

LAPRASを運営しているLAPRAS株式会社は、
「すべての人に最善の選択肢をマッチングする」というミッションを掲げ、
現状は「キャリア」分野において、
すべての人が「最善な転職」ができるよう、サービスを提供しています。

これは代表の島田の原体験に基づくもので、
どれだけ優れたスキルを持つ人やどれだけ才能を持っている人でも、
選択肢を知らなかったりその選択肢が最善だと気づかなかったりすることで、
本人にとっても世界にとってももったいないことになっていることが多い、
という課題感から生まれています。

あらゆる人にとって、その人の最善な選択肢を考え、提案し、
マッチングできるようなサービスを作ることを目指しています。

「最善な選択肢」とは?

とはいっても、疑問が浮かびます。

「最善な選択肢とは何なのか?」と。

まず、ここで強く主張しておきたいこととしては、
「LAPRASが正解を持っていて、それを押し付ける」という意味で
「最善な選択肢」という言葉は使っていないということです。

それは決してLAPRASが目指していることではありません。

LAPRASが「その人にとって最も良い可能性がある選択肢」を提案し、
その人が自主的に最も良いと思えるものを選ぶことで、
その人にとって最も嬉しい選択に進める、ということを目指しています。

と聞いても、結局は疑問が浮かびます。

「最善な選択肢とは何なのか?」と。

そこで、まずは実情を知る目的で一度調査をしてみたので、共有させていただきます。
なお、今回調査した項目はかなり多かったので、前編と後編にわけて共有します。

「最善な選択肢」については、まだ研究し始めた段階なので、
あくまで第一歩目としての内容として、読んでいただけると嬉しいです。

「最善な選択肢だ」と思える人はどのくらいいるのか

アンケート調査サイトを利用したWeb調査を実施してみました。

調査方法は以下です。

  • 調査対象:全国のエンジニア周辺業種の方(転職経験あり)
  • 実施時期:2020/09〜2020/10
  • 調査手法:インターネット上のアンケート調査サイトを利用したWeb調査
  • 有効回答数:1,105

まず、「最善の選択肢とは何か」を探る前に、
そもそも「今の仕事が最善な選択肢だ」と思えている方はどのくらいいるのかを確かめるべく、
「いまの職場や働き方は、いま考えられうる選択肢のなかでもっとも良いとどれだけ思えますか?」という設問に対して、「とても思う」〜「まったく思わない」の5段階で答えていただきました。

回答はこのような結果となりました。

アンケート調査なので、もちろん、

  • 「本当は『最も良い』と思えているけど遠慮してしまっている」
  • 逆に「本当に問い詰められたら違うかもしれないが、軽く考える分には『最も良い』と答えてしまっている」
  • 日本人の国民性的にもそんなに強く言い切れるタイプの方が少ない

など、自分で意識して回答する限界は多かれ少なかれあるとは思いますが、
「最も良い選択肢と思えるか」という質問に対して「とても思う」と答えた割合は16.4%、「まあまあ思う」と答えた割合は49%でした。

6割くらいの方は「まあまあ思う」「とても思う」と答えている一方で、「とても思う」と言い切れる方は2割以下という現状でした。

LAPRASとしては「今が最も良い選択肢を選べている」と、納得感と自信を持って言えるような方を増やしたい、という思いがあります。

「最善の選択肢」という言葉のもつ理想は高く、気軽に選べるものではないものの、
(実際に自分もいまの働き方は良いと思えていますが、「本当に最善の選択肢なのか?」と問い詰められれば、どこまで自信をもって「とても思う」と回答できるかは確かに不安が残ります)
一方で、「いまの働き方が最もよい」と答えられる方はまだ2割以下だ、という現状は一旦理解できそうです。

なぜ「最善の選択肢」だと思えているのか

では、16.4%の「いまの選択肢は最善だ」と答えている方々は、
なぜ「最も良い」と思えているのでしょうか?

回答の理由を聞いてみました。

- 人間関係が良いから
- 働きやすいので。
- 休みが多く私生活と十分に両立できるから。
- 満足しているから
- 自分は働いたり休んだりを繰り返しながら生活するのがむいていると思った。
- テレワークなどコロナ対策が積極的なので、働き方が改革できた。
- ストレスが少ないから
- 働きやすいから
- 自分の時間が取れるようになったため
- 将来的に失職や倒産の可能性が少なく、定年後も再雇用がある。
- 楽だから
- 働きやすい環境
- 優柔が聞くから
- らくだから
- 今の職場は残業があまり無く、有給休暇も取得し易いから。
- 残業が無い。
- 定時退社
- コンパクトなため働き方などの要望が通りやすく社内的にもそれを優先する体制にあるため
- リモートワークなど現在の状況でも柔軟な働き方ができているため
- 時間が取りやすい
- カレンダー通り休みだから
- リモートでの出社のみも裁量制度も認められているので今の時代ではかなり満足できる職場の働き方が出来ていると思うからです。
- 完全リモートワークなので、クレームのつけどころがない
- 有給の取得が容易
- 在宅勤務できる

- 給料あがる
- 結果的に昇進したので
- 給料がよくなった
- 年収が上昇したから
- 給与がいい
- 給料が5割以上上がったから。前の会社のままではどれだけ残業したとしても努力したとしても今の待遇になりえなかったと断言できる。
- 収入が高めなので
- 年収がアップした。

- 不満がないから
- あまり不満に感じることがないため
- 大きなストレスや不満もなく生活の一部となっている。

- 自身の意見が通りやすい
- 仕事にやりがいを感じられるかどうか
- 自由度がある
- 意思決定が自由にできる
- 自分らしく働けるから
- 自分の好きな仕事につけた事
- 自分に合っていると思うから
- 楽しく働けているから
- 満足感がある
- やりたいことができているから
- 自分に合ってるから
- 自分を伸ばせると思ったし、それに応じた評価をもらえているから

- スキルアップでき評価制度が納得いく待遇
- 皆が問題解決に熱心である。
- プライベートな事情等も時間など融通してくれており。信頼関係が十分築けているため
- これより好条件を今では見つけられない
- 許容できる通勤範囲で、同じくらいの業務・給料の会社がないため。

これらの回答をひとつひとつ見ていくなかで、ある有名な理論を思い出しました。
ハーズバーグ先生の二要因理論です。

臨床心理学者、フレデリック・ハーズバーグがインタビュー形式で、
働く人のモチベーション要因を抽出し、5,000もの具体的な動機づけに関する内容を、
「満足感を感じる要因=動機づけ要因」と「不満足感を感じる要因=衛生要因」とで
まとめて発表したものです。

働くモチベーションは「単純な加点方式もしくは減点方式」のみではなく、
「衛生要因」の不満要素がない環境が整えられていて、かつ、「動機づけ要因」が多い状態であればあるほど働く気持ちが促進されると説明されています。

- 動機づけ要因
    - 達成
    - 承認
    - 仕事そのもの
    - 責任
    - 昇進
    - 成長
- 衛生要因
    - 会社の方針と管理
    - 監督
    - 監督者との関係
    - 労働条件
    - 給与
    - 同僚との関係
    - 個人生活
    - 部下との関係
    - 身分
    - 保障

今回のWeb調査内の自由記述を試しにラベル付けしてみると、以下のような内訳になりました。

約8割はハーズバーグの二要因理論で出てくる要素に含まれていました。

(ちなみに、衛生要因と考えられそうな「労働条件」、「給与」、「同僚との関係」、「会社の方針と管理」などの記述が多い割合を占めていることからは、「仕事とは不満さえ無ければむしろ最も良い選択肢なのだ」という考えが多い、という印象も受けました)

残りの2割の「その他」にラベル付けされたものとしては、「特に不満がない」「満足している」「運が良い転職だった」「なんとなく全体的にいい感じ」などの抽象的な表現が多かったので、ほとんど含まれていると言っても過言ではないのかもしれません。

人が「今の仕事の選択肢は最も良いものだ」と思える要因は
後から振り返れば当然の帰結かもしれませんが、
「仕事の満足を分析した古典的調査、ハーズバーグの二要因理論」の要素で大局がつかめそうです。

前編まとめ

今回のまとめは以下です。

  • LAPRASのミッション「すべての人に最善の選択肢をマッチングする」の実情を把握するために調査を実施した
  • 今の仕事、働き方が最善だと思えている割合は16.4%だった。LAPRASはこの割合を増やしていきたい
  • 最善だと思える要因の大局はハーズバーグの二要因理論の要素でつかめそう

次回では後編として、「最善の選択肢だと思う時期」「もともと知っている企業に最善の選択肢は多いのか」などの分析結果について共有します。