「LAPRASユーザーインタビュー」では、LAPRASをきっかけとして転職や副業を経験されたエンジニアの方へのインタビュー記事をご紹介しています。今回は11年間金融系エンジニアをされたのち、Webエンジニアとして転職されたKodakさんにお話を伺いました。
今後のキャリア形成に悩んでいるエンジニアの方や、エンジニア採用担当の方はぜひご一読ください!
<プロフィール>
株式会社フォーク Kodak さん
11年間、大手金融機関のシステム開発に携われる会社で主にプロジェクトマネージャーを経験されたのち、技術力不足を痛感し2018年にWebエンジニアとして転職。Web系受託制作会社のプレイングマネージャーとして開発領域、マネジメント領域に携わる。その後、新しい挑戦をしたいと思い立ち40歳でサーバントリーダーシップを取り入れたアジャイル開発ができる会社からのオファーを受け、内定承諾。
金融系エンジニアからWebエンジニアへ
―現在の業務内容について教えてください
株式会社フォークというWebサイトやLP制作、サイトリニューアルを中心としたWeb系受託制作会社でプレイングマネージャーをしています。
私の業務内容は、開発領域とマネジメント領域の2つです。
開発領域では、AWSやGCPなどを使ったサーバー構築やCI構築、WordPressやPowerCMSを使ったCMS構築をしています。マネジメント領域では、お客さんと実際に会ってお話する中で出てきた要件をまとめたり、生じたタスクをメンバーに割り振るなどしています。
―いままでのキャリアについてお聞きしても良いでしょうか?
今の会社は2社目で、最初に入った会社は東証一部上場企業で、大手金融機関のシステム開発に携わる会社で働いていました。
最初の4、5年は開発に携わっていましたが、その後は、マネジメントが主な仕事でした。実際に開発するのはビジネスパートナーで、私はプロジェクトマネージャーという立ち位置で働くことがメインでした。
最初の会社に入社して、11年目の2018年にAWSが流行り始めました。
どの会社も導入を考えていた時期で、周囲の方もAWSの認定資格を受けようという流れになっていました。私もAWSの認定資格を取ろうと思い、当時「青本」と呼ばれていたAWSの認定資格の参考書を手にしたのですが、書いてある内容が全く理解できませんでした。
例えば、「JSONやGit、CDNって何?」みたいな感じです。そんな状態で、11年間自分がエンジニアとして働いてきたのに技術や知識が全くないことに衝撃を受けました。
ちょうど結婚して子供が生まれるタイミングでもあったので、「このままじゃまずいな」と思い、転職して今の株式会社フォークに辿り着きました。
―エンジニアとして働くにあたり、技術や知識不足から生じる危機感が転職のきっかけだったのですね
はい。前職では実際に開発に携われたのは、4、5年間で、残りはマネジメントをしていました。マネジメントにも慣れてきてこのままマネジメント領域を続けてもいいかなとも思っていたのですが、AWSなどのクラウド技術が流行ることが目に見えているなかで、知識もなくエンジニアとしてやっていくことはおそらく無理だろうなと痛感したところが大きいです。
ブログとポッドキャストがきっかけでアウトプットを始める。
―エンジニアとして日々どのようなアウトプットや貢献をされていますか?
自分に技術がないと気付いた2018年に、はてなブログを開設して以来、自分が学んだことや読んだ本の感想をブログで書いています。
主観ですが、「これは共有しておけば皆の役に立ちそうだな」と思ったものは、QiitaやZennに投稿するようにしています。
最近では、AtCoderにも挑戦しています。ブログやポットキャストで話を見聞きしているうちにGO言語に興味を持ち、何から始めるのがいいのかと悩んでいた際に「新しい言語を覚えるならAtCoderがいいよ」ということをポットキャストで聞いて、そこから挑戦しています。AtCoderをやれば必ずコードを書くので、新しい言語を学ぶこととアルゴリズムを学ぶことの両立という意味で続けています。
―アウトプットをはじめた1番のきっかけは?
株式会社ソニックガーデンで働いていらっしゃる、伊藤淳一さんのブログがきっかけです。
ソニックガーデンに入社された経緯が書かれた記事があるのですが、その記事で「自分が学んだことをブログに書くことによって自分の知識の理解は深まるしブログにアウトプットすることによって、会社に自分がどういう人間なのかという人となりを知ってもらえる」とおっしゃっておりました。アウトプットがあったから今のソニックガーデンに転職できましたという内容の記事を見て、自分もすごく共感し、2018年からアウトプットを続けています。
―アウトプットされて良かった部分はありますか?
アウトプットすることによって、自分の知識が深まるのと、自分と同じようにアウトプットしている人たちを見て、「この人はこんなに頑張ってるから私も頑張ろう」と刺激を受けたり、「この人はこんなアウトプットしてるんだ、すごいな」と尊敬できたりと、人のブログを読む楽しみもできました。
サーバントリーダーシップを取り入れたアジャイル開発に挑戦したい
―今回新たに転職が決まったと伺いました。転職した理由をお聞きしても良いでしょうか?
40歳を迎えるにあたり、新しいことに挑戦したいと思ったからです。
新しい挑戦をしたいと考えていた際に、『世界一流エンジニアの思考法』という本を読みました。
読んでいくうちに、あまり経験したことがない「アジャイル開発」や「サーバントリーダーシップ」という単語に興味を持ち、挑戦してみようと思ったのがきっかけです。
今の会社に不満はないのですが、 特にアジャイル開発に関しては会社の文化による影響が大きく、いざ「アジャイル開発をやりましょう」と社内で提案しても、お客様がNGの場合はできません。
また、社内にアジャイル開発経験がある社員もいないので、導入ハードルが高く「どうやったらうまくできるんだろう」、「結局できないんじゃないか」みたいな話から結局諦めるケースがほとんどでした。それならば、自分自身がアジャイル開発ができる環境に行き、学んでくればいいじゃないかと思ったのが転職しようと思ったきっかけです。
―40歳という年齢で転職される際に不安などはありましたか?
はい。40歳というと結構な年齢になってしまうので、実際に転職できるのかと不安でした。
そこでLAPRASを使って、まずは会社から色々な話を聞いてみようかと思い、転職意欲ステータスを変更し、スカウトが来るのをドキドキしながら待っていました。
―まずはLAPRASで転職意欲ステータスを変えてみたのですね。
はい。LAPRASはアウトプットの可視化を目的に以前から登録していました。
自分の市場価値がどのくらいなのかがわからなかったので、LAPRASを通じてアウトプットを見てもらい、会社から客観的に判断してもらい声をかけてもらった方が良いマッチングを生むと思っていました。
―実際にLAPRASを使って転職されたと伺ったのですが、どのような転職でしたか?
転職意欲ステータスを変えた瞬間に、多くの会社からお声を掛けていただきました。その中で、いくつかの会社とカジュアル面談を繰り返し、お話しする中でアジャイル開発やサーバントリーダーシップが今後自分のやりたいことなんだと確信を持つことができました。
カジュアル面談して頂いた会社の中で、私のアウトプットをちゃんと見ていて、サーバントリーダーシップを取り入れたアジャイル開発を実施している会社に内定が決まりました。
―転職される際に大事にされていたポイントは?
子供がいるので、子育てに協力的な会社であること。あとは、アジャイル開発をしている会社で、かつ受託会社という感じで選んでいきました。
私自身がプロダクト開発にあまりこだわりがなかったのと、自分の性格上どちらかというと受託会社の方が向いてると思っていたのでそこで絞り込んでいきました。
―LAPRASで見た求人票で気になった部分はありますか?
必ず見ていたポイントは「おすすめ記事」です。
求人票にリンクがついていることが多いのでそこを見ると、社内ブログや社員のインタビュー記事などが掲載されていることが多いので、会社の雰囲気を掴むのにとても役立ちました。
―スカウトで気になった部分はありますか?
LAPRASのスカウトは、採用担当の方だけでなく、実際に働いている現場のチームマネージャーや、CTOからお声を掛けていただくことが多いので、驚きました。
その際に、アウトプットを見て気になったポイントを書いてくださることが多く、「こんなところを評価してくれたんだ」と励みになったり、「こんなところを見てくれたんだありがたいな」と感じたので、その辺が好印象に繋がりました。
―カジュアル面談で気になったポイントはありますか?
稀に「何か質問はありますか?」からはじまるカジュアル面談があるのですが、個人的に印象は良くないと感じました。
最初にまず自己紹介をして、お互いに何が気になって声をかけてもらったのか、カジュアル面談を受けたのかという認識合わせをした上で、必要であれば会社の説明をしてもらうほうが良いと思います。そのうえで、最後に「何か質問ありますか?」という流れで進めてくれる会社の方が好印象を持つことができました。
アウトプットが「最善のマッチング」につながる
―今回の転職はどのくらい「自分にとって最も良いもの」でしたか?
まだ入社前なので現時点の評価になりますが、結果的には良かったと思っています。
理由は2つあります。1つは、自分が今後チャレンジしたいアジャイル開発、
サーバントリーダーシップを実施している会社に内定を頂けたこと。
もう1つは、入社前に関係構築からスタートできている点です。
実は今の仕事の関係上、元々予定していた入社時期から2ヵ月の遅れが発生したのですが、それを快く受け入れて頂けただけでなく、会社から「2か月間あるので、人事や現場メンバーと話す機会をセッティングしましょうか?」と前向きに受け取っていただけました。
入社前に社内の方々と関係構築からスタートができるのは、私としても助かっています。いい転職ができたのではと思っております。
―エンジニアにとって「最善のマッチング」とは何だと思いますか?
アウトプットが最善のマッチングに繋がると思っています。
自分から会社を調べることはできますが、会社側から自分のことを知ってもらうことはなかなか難しいと思います。自分のアウトプットがあれば、会社側に「この人はこんなことに興味があるんだな」、「この人はこんなことができるんだな、こんなに勉強熱心なんだな」ということを知ってもらうことができます。この人だったらこの分野で活躍できるかもしれないという会社側の思いと、自分が今後チャレンジしたいことがうまく結びつけば、良いマッチングになるのではないかと思います。
―転職されるエンジニアへのメッセージ
できるだけアウトプットしていきましょうと伝えたいです。
私もなんだかんだ言って、そんなに良いアウトプットはできていないですが、こうしてLAPRASに登録して、転職意欲ステータスを変えただけで、そのアウトプット見て興味を持ってくれた会社から多くのお声を掛けて頂けました。
その中には、自分が以前から興味を持っていた会社もあれば、私のアウトプットをちゃんと見てくれて「あなたのこんなところを評価しました」と言ってくれた会社もありました。
LAPRASにやってきたことを集約することで会社は自分のアウトプットを見てお声を掛けてくれるので、双方良い転職ができると思います。エンジニアの方はぜひアウトプットを続けてみてください。
ーー ありがとうございました!
取材・執筆/永井亮