「AI活用Meetup」開催レポート:現場エンジニアが語る、AIと開発のリアル

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概要

2025年7月30日(水)に「AI活用Meetup〜LT&ホンネ交流会〜」を開催しました!今回のイベントは、現場のエンジニアが日々直面するAI活用のリアルな課題と、それを乗り越えるための具体的なアプローチや知見をLT形式で共有する、まさに「ホンネ」が飛び交う熱いイベントとなりました。

本レポートでは、AIによる開発効率化や組織でのAI推進に関心のあるエンジニアの皆さんが、明日からの業務に役立つヒントを見つけられるよう、セッションのハイライトを凝縮してお届けします!


目次



イベント概要

  • イベント名:AI活用Meetup〜LT&ホンネ交流会〜
  • 開催日時:2025年7月30日(水)
  • 開催形式:オンライン&オフライン
  • 参加者層:AI活用に関心のあるエンジニア
  • 登壇者:
    -Sansan株式会社 保坂 大樹 様
    -株式会社Luup 安元 耀 様
    -LAPRAS株式会社 髙田 圭佑
    -KYoshiyama 様(公募登壇)
    -yoshiro-minamoto 様(公募登壇)
    -aokikenichi 様(公募登壇)

ゲスト登壇者紹介

<プロフィール> Sansan株式会社 保坂 大樹 様

早稲田大学大学院修士課程修了。在学中は分散表現手法のビジネス活用について研究を行う。2020年にSansan株式会社に新卒入社。現在は、研究開発部Data Analysis GroupのアシスタントマネジャーとAI契約DXサービス「Contract One」のプロダクトマネジャーを担当している。帳票の解析技術を活用した機能開発やデータ化プロセスの改善に取り組む。

<プロフィール> 株式会社Luup 安元 耀 様

SIerでの基幹システム開発、アグリテックスタートアップでのプロダクト開発を経て、2024年に株式会社Luupへ入社。現在は、DevExやアーキテクチャ運用をリードし、DDDによるモジュラーモノリス構成の設計・実装、GCP基盤のリアーキテクチャを担当。最近は Agentic Coding の実践を通じて、開発効率とチームのスケーラビリティ向上に注力中。


セッションハイライト:現場エンジニアが語る、AIと開発のリアル


1. Sansan株式会社 保坂 大樹 様「組織で生成AIを活用する話」

保坂様は、同社の生成AI活用率99%という驚異的な数字の裏側にある組織的な推進策について深掘り。
この高い活用率の取り組みとして挙げられたのは、「適切な課題の選定」「トップダウンでの強力な推進」。特に、AI導入が目的化することを防ぐために「生成AIを使わなくても解決できる課題」をあえてAIなしで解決することの重要性について説明されました。

質疑応答では、AI活用率の具体的な算出方法や、トップダウン施策における中間層の「ねじれ」問題について質問が集中。技術者が事業や他組織をレビューできる「文化や仕組みの重要性」について言及があり、多くの参加者が深く頷いていました。


2. 株式会社Luup 安元 耀 様「開発スケールのためのAI活用」

安元様は、電動キックボードや電動アシスト自転車のシェアサービス「LUUP」の開発現場における、AIアシスタントによる開発効率向上のリアルを語られました。

この半年でコード生成からエージェンティックコードへのシフトチェンジがあり、なんとコード生成率が約80%に達していると発表。メインツールとしてDevinとClaude Codeを活用し、コーディング支援からタスク管理までAIに任せていると共有されました。

また開発規模の増大に伴うコンテキストの複雑化やコードレビューのボトルネックといった課題は、「コンテキストエンジニアリング」と「モジュールベースのアーキテクチャ設計」で対応していると説明。DDD(ドメイン駆動設計)のプラクティスを導入し、AIがコードを理解しやすい構造を整備している点は、特にバックエンドエンジニアにとって実践的な学びとなったはずです。

LTの最後には「Devinは友達」という名言が飛び出し、AIを単なるツールではなく、心理的安全性の高いパートナーとして捉えるというユニークなアプローチが会場を和ませました。


3. LAPRAS株式会社 髙田 圭佑「AI活用の現在地と「みんなで考える」ための準備」

弊社LAPRASからは、社内でのAI活用事情を髙田が発表。Google WorkspaceのGeminiだけでなく、ChatGPT利用者が多いというリアルな現状や、GitHub Copilot、Cursorなど多様なツールが使われている様子を紹介しました。

特に注目を集めたのは、全社員がAIを使った経験を持つことを目指したプロジェクト。こちらはGemini・NotebookLM・MCP・Devinをハンズオン形式で体験するもので、非エンジニア職社員からの「AIってこんなこともできるんだ」といった声を紹介。これにより、社内全体のAIリテラシーが底上げされ、新たな活用のアイデアが生まれやすくなったと語りました。


4. KYoshiyama 様(公募登壇)「AIエージェントによる営業業務の効率化」

KYoshiyama様は、LLMを活用したプロダクト開発の舞台裏で直面した「失敗」とそこから得られた「学び」について語られました。

特に、PoC(概念実証)段階ではうまくいくことが多かったLLMが、実際にプロダクトとしてスケールさせる際に直面する様々な課題を赤裸々に公開。幻覚(ハルシネーション)の制御、推論コストの最適化、そしてユーザー体験の設計など、リアルな開発現場での苦悩と、それをどのように乗り越えていったのか、具体的な事例を交えて解説されました。

LLMプロダクト開発に携わるエンジニアにとって、技術的な課題だけでなく、ビジネスとしての成立性や運用面まで見据えた開発の重要性を再認識させる内容となりました。


5. yoshiro-minamoto 様(公募登壇)「開発現場の生成AI活用と企業AI導入課題解決」

yoshiro-minamoto様は、生成AIサービス開発の裏側と、企業がAI導入で直面する「利用率が上がらない」という共通課題へのアプローチを発表されました。

企業内での利用率が低い要因として、「使い方が分からない」「サービスの起動が面倒」という点であると共有。

この課題に対し、ユースケース共有、Slackシェア機能、ブラウザ拡張機能、ExcelでのAI関数提供など、「いつでも使える手軽さ」と「使い方の共有」に重点を置いた解決策を紹介され、企業内でのAI活用を加速させるための具体的なヒントとなりました。


6. aokikenichi 様(公募登壇)「生成AIプロジェクトキャンバスで楽々社内導入」

aokikenichi様は、多くのエンジニアが共感する「社内での生成AI導入がなかなか進まない」というリアルな悩みに切り込まれました。

「PoCが目的化」「費用対効果が不明瞭」「現場の協力が得られない」といったAIプロジェクト失敗の典型的なパターンを指摘し、特に役職が上の層やベテラン層からの賛同を得にくいという、組織的な課題を赤裸々に語られました。

この状況を打開するため、青木様自身がChatGPTと相談して作成した「生成プロジェクトキャンバス」を共有。プロジェクトの目的や指標、インフラといった項目を明確に定義し、対話型で埋められるプロンプトも用意されたとのこと。しかし、現状は「ほとんど聞いてもらえていない」という切ないリアルも告白され、会場からは共感と温かい笑いが。

LTの最後には、同じように社内で奮闘している参加者に対し、「共に戦っていこう」と力強いメッセージを残されました。


まとめ:AI活用現場のリアル

今回の「AI活用Meetup」は、現場のエンジニアが日々直面しているAI活用のリアルな課題と、それを乗り越えるための具体的なアプローチが共有された、非常に有意義な時間となりました!

参加者の皆様からは、
「生成AI推進と、開発の効率化2つの側面のリアルな現場の話がたくさん聞けて良かった」
「月100万くらいのコストダウンができる気がする」

といったお声も頂き、AI活用への高い関心と熱意が伝わってきました。

LAPRASは、今後もエンジニアの皆様の業務やキャリアに役立つイベントを開催してまいります。ぜひ、次回のLAPRASイベントにもご期待ください!

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