「LAPRASのこと、どう思いますか?」Songmuさんに聞いてみた

\SongmuさんのインタビューをXにシェア!/

Blog

シェアはこちら

ITエンジニアの経験やスキルを可視化するLAPRASのスコア機能が「LAPRASスコアv2.0」として、2025年1月にリニューアルされました。

▶️ 新しいLAPRASスコアはこちら

エンジニアの皆さん、新スコアを実際に使ってみてどう感じていますか?

今回は、2019年からLAPRASユーザーであるSongmuさんにインタビュー。
新スコアを使ってみた率直な感想から、サービスにおけるAIの使いどころ、今後のLAPRASに期待することまで、ざっくばらんにお話しいただきました。

<プロフィール> 株式会社ヘンリー VPoE Songmuさん(@songmu)
Web開発を主戦場とするソフトウェアエンジニア。Tech SaaSプロダクトマネージャー、スタートアップ取締役CTO、外資スタートアップICなどを経て、現職。インフラを意識した信頼性の高いエンジニアリングを得意とし、ISUCONでは過去3回の優勝を誇る。趣味のOSS活動では、GoやPerlを中心に200以上のツールやモジュールをGitHubで公開。著書に『みんなのGo言語【現場で使える実践テクニック】』(共著)他。

LAPRASの新スコア、使ってみてどうでしたか?

― LAPRASの新スコアを使ってみた、率直な感想を聞かせてください。

以前は自分のスコアがトップ10に入っていて、「さすがに高すぎるだろう」と感じていました。今回のリニューアルで、自分のスコアも適正化されてよかったです。

評価ロジックをGitHubでソースコードとして公開している点も、意欲的だと感じて好印象でした。また、ソースは公開するものの、OSSではなく、あくまでLAPRASの著作物(Source Available)としての公開だとちゃんと説明している点も良いと思いました。その上で、OSSではないことは、もう少しわかりやすく説明したほうがいいかもしれません。GitHubにある以上、誰でも自由にフォークしたりプルリクエストを送ったりできると思ってしまう可能性があるので。

― ありがとうございます。そのとおりですね…!他に改善したほうがいいと感じたところはありますか?

大きく分けてふたつあります。ひとつは、Tech Articleの価値評価で、アウトプットに使っている媒体によって評価が左右されるところです。私は技術記事を多く書いている方だと思いますが、LAPRASで評価対象となっているZennやQiitaにはあまり投稿していません。そこが評価から抜け落ちてしまうのは残念だと思っています。

エンジニアの中には、Zennなどではなく、個人ブログや会社のブログで情報発信をしている人も多いと思います。ブログを複数登録できるLAPRASは、そういったエンジニアにとってありがたい存在です。だからこそ、ZennやQiitaだけでなく、ブログ全体を評価対象に含めてもらえると嬉しいです。

― たしかに、アウトプットをより正確にスコアに反映させるには個人ブログなどの取り込みも必要になってきますね。もうひとつの改善点は何でしょう?

もうひとつは、テックイベントの評価基準です。参加数だけで評価を判断するのは、少し乱暴な印象です。イベントにただ参加した人と、登壇した人が同じ評価になるのは、違和感があります。参加人数だけでなく、登壇した人の割合などで重み付けをして評価する必要があると感じています。

また、「5年以上前にたくさん登壇していました」といったケースは、そこまで高く評価する必要はないと思います。

― 過去よりも、直近の活動が評価されるべきということですね。

そのとおりです。過去の発表で多大な影響を与えたとしても、時間が経てば当たり前の知識になってしまう可能性もあります。3年以上オープンな実績がないと、どうしても信頼性が下がるのは当然だと思います。

一方で、過去の貢献には敬意を払うべきです。「一度でも誇れる実績を築いたら安泰」という世界は理想的ではありませんが、そのバランスをどのように取るかが重要だと考えています。

※本インタビューやユーザーコミュニティでのご意見を踏まえて、LAPRASスコアv2.1.0からは、Tech Eventのスコアリングロジックをアップデートし、connpassでの参加と登壇を区別する対応を実施しました。

LAPRASに対して、どんな印象を持っていますか?

― Songmuさんは2019年からのLAPRASユーザーですが、LAPRASに対してどんな印象を持っていますか?

上から目線になってしまうかもしれませんが、LAPRASはすごく頑張っていて、上手くいっているサービスだと思います。エンジニアとしてだけでなく、採用の立場でも使いやすいので、類似のツールと比較してLAPRASを選ぶことが多いです。やはりLAPRASの方がGitHubだけではなく色々な媒体から情報をとってきてくれるので、その人の情報がわかりやすいと思っています。

転職活動するときだけ使って、活動が終わったら離脱してしまう媒体が多い中、LAPRASはポートフォリオとして使い続けることが想定されている点が魅力的です。転職潜在層にも働きかけやすいツールだと感じています。

私が使い始めた頃から一貫して「エンジニアのポートフォリオとしてちゃんと使えて、その上で転職活動などのキャリアアップにも役立つツール」であり続けています。エンジニアと採用する企業が、Win-Winの関係で成り立つ構造になっていると思います。

― エンジニアの役に立つツールでありたいと思ってきたので、すごく嬉しいです。逆に「LAPRASのここがイマイチだな」と思うところはありますか?

失礼な言い方かもしれませんが、良いツールを作っているのに、商売が下手なのではないかと感じています(笑)。採用ツールの値段が高くなってきている中、LAPRASは価格設定がすごく良心的でありがたいのですが、会社経営としては大丈夫なのかなと少し心配していました。

ここ2年くらいでRPOサービスが始まるなど、ようやくビジネス色がでてきたので、個人的には安心しました。

― エンジニアは営業色や採用色が苦手という認識があり、エンジニアの方を意識するあまり採用サービスとしての動きがやや消極的だったのかもしれません。

いわゆるヘッドハンターやエージェントといった人に対して抵抗感があったり、ネガティブな印象を抱いたりするエンジニアは確かに多いです。しかし、エンジニアもちゃんと次のチャンスを探していますし、良い会社や良い機会があれば転職やキャリアアップを検討しています。

ビジネス色を打ち出す際は、「エンジニアの味方でもある」というスタンスを維持する必要があると思いますが、LAPRASはそこを意識できているように感じます。

AIの使い方どころを見極める

― 採用においてAIをどう使うかは今後の課題だと考えているのですが、Songmuさんはどう考えていますか?

AIを導入する際は、ユーザーとAIの距離をいきなり詰めすぎないほうがいいと思います。例えば、スカウトメールが来て、やり取りしていた相手がbotだったとしたら、一気に信頼関係が崩れてしまいます。

今回の新スコアの算出方法もそうですが、ユーザーの情報を扱うサービスとして、どこにどれくらいAIが使われているのか、透明性を高くしていく必要があります。そうしないと、利用者の不信感に繋がる可能性があります。

例えば、某会社の人が転職活動しているという噂が出たら、その会社の人をAIで一律抽出して、レジュメなどの情報から個人を特定するようなことも、技術的には可能だと思いますが、現時点でユーザーに受け入れられるとは思えません。だからこそ、AIの使いどころを慎重に決め、透明性を確保した上で運用していく必要があります。

― 最近は「チャットサポートは人間がずっと待機している」と思っている人が少なくなってきているように、「ここでAIを使うのは当然」という共通認識が揃っている部分以外で使うのは危険ということですね。

そのとおりです。特に採用やキャリアに関わる部分は人間の感情が大きく影響するので、例えば「選考をすべてAIで済ませる企業に入社したいか」と言われたら、抵抗を感じる人は多いでしょう。

AIがどれだけ発展しても、企業の担当者と直接話して、自分なりに納得して決めたいという気持ちは残ると思います。AIと人間の適切なバランスを保ち、人が丁寧に介入していくことが重要です。

「エンジニアの味方」として、進化し続けてほしい

― 今後のLAPRASに期待することはありますか?

このまま、ユーザーであるエンジニアの味方として、エンジニアの役に立つサービスを提供し続けてほしいです。

エンジニアの実力を数字で測るのは難しいとよく言われますが、技術力を数値化して市場価値を把握したり、年収との相関を提示したりすることは、採用活動においても重要です。

ただし、あまりにも生々しくなりすぎると嫌がる人も多いので、LAPRASの技術力スコアのように、遊び感覚で受け入れやすい形で提示していくことが大切です。リアルな数字と遊び感覚のバランスを両立させながら進化していってほしいです。

― 両立させるためのバランスは、重要なポイントですね。具体的に進化してほしい部分はありますか?

ポートフォリオサービスとして、より使いやすくなってほしいです。私自身、GitHubだけでなく、個人事業のページなど、さまざまな場所に情報発信をしています。これらの情報を改めてまとめようとすると、かなり大変です。同じように、情報が分散しているエンジニアは多いと思うので、LAPRASでより柔軟に情報を編集できると嬉しいです。

情報の漏れがなく、クオリティの高いポートフォリオが簡単に作成できれば、「とりあえずLAPRASにポートフォリオを作っておけば、転職のときも安心」という存在になると思います。

そうすればLAPRASのユーザーも増え、採用サービスとして利用する企業にとってもメリットになるでしょう。

― ポートフォリオサービスとして確立することが、採用サービスとしての成長にも繋がっていくんですね…!

エンジニアは積極的に情報発信をしていくことが重要です。LAPRASが、エンジニアの情報発信を促す仕組みを提供してくれると、さらに面白いサービスになると思います。

もし、そのような仕組みづくりでお手伝いできることがあれば、ぜひ協力させてください。

― ありがとうございます!ぜひ、よろしくお願いいたします!


〜編集後記〜

今回Songmuさんに改めてLAPRASが大切にするべき視点や行動を教えていただき、自分たち自身を振り返る機会にもなりました。ありがとうございました!

ユーザーコミュニティでも意見をいただいていたTech Eventのスコアリングに関してアップデートし、connpassのスコアリングロジックの改修し、LAPRASスコアv2.1としてリリースしました。

▶️ 詳しいアップデート内容はこちら

LAPRASがv2.0としてリニューアルしたことでアップデートが素早く実施できるようになりましたが、その効果を私たちも感じました。
今後もユーザーの皆さんからの声をお待ちしています!

▶️ ご意見はユーザーコミュニティからお願いします。

新しくなったLAPRASを見てみませんか

LAPRAS

LAPRASは、 Web上のアウトプットが自動で分析、まとまっていく ポートフォリオ&転職サービス です。
クローリング技術によって、 面倒な入力なし技術情報や志向性が客観的に分析 され、内容は常に最新にアップデートされていきます。
プロフィール情報をもとに、国内のスタートアップ、自社開発企業など、あなたのスキルや志向性に関心を持った企業からスカウトを受け取ることができます。また、LAPRASポートフォリオをつかって 求人に応募することも可能 です。
登録はSNS連携で簡単 に始められます。ぜひご登録ください。

LAPRASポートフォリオはこちらから